女性の抜け毛の原因や種類は？皮膚科で治療はできるの？

女性でも抜け毛に悩む方は少なくありません。
女性の抜け毛は男性とは違ってその原因は様々で複雑です。
そこで、女性の抜け毛の原因と対策、皮膚科で対処できるのかどうか、医療機関以外ではどのような対策が可能なのかを解説します。

女性の抜け毛の相談率はどのくらい？皮膚科は行ったほうが良いもの？

  
まずは、女性を対象に、抜け毛の悩みを皮膚科に相談した経験があるかアンケートを取ってみました。
  
  
【質問】
皮膚科で抜け毛の相談をしたことはありますか？
  
【回答結果】
ない : 100
ある : 45
  
調査地域：全国
調査対象：【性別】女性
調査期間：2018年11月01日～2018年11月08日
有効回答数：145サンプル
  
  

皮膚科に相談するのは少数派

今回のアンケートでは、抜け毛について皮膚科に相談したことはないと回答した人が約7割を占めました。
  
  
・皮膚科は吹き出物やイボなど皮膚の病院で、抜け毛の相談も出来るイメージはありませんでした。（30代/専業主婦(主夫)/女性）
  
・抜け毛は気になっているが、皮膚科に行くには敷居が高い。都心部ではないため、皮膚科の件数も少なく、選択肢ない。待ち時間も長いのもあり、ためらってしまう。（50代/個人事業主・フリーランス/女性）
  
・現状、抜け毛で悩んでいます。しかし、皮膚科でそれが解消されるとは考えていませんでした。シャンプーを変えたり、日頃のお手入れで改善したりすればよいと考えているからです。また、抜け毛の相談は美容師さんにしていてアドバイスをくれるので、お医者さんに診てもらうほどではないかなと思っています。（30代/正社員/女性）
  
  
アンケートの回答を見ると、皮膚科に相談したことがない人のなかには、皮膚科で髪の悩みを相談できると思っていなかった人もいるようです。
  
女性の場合は、定期的に美容院を利用するため、より身近な美容師に髪の悩みを相談する傾向が強いこともコメントの内容からうかがえました。
  
一方、皮膚科に相談したと回答した人のコメントは以下の通りです。
  
  
・仕事が多忙を極めていたとき、無意識で頭の同じ箇所を掻いていたらある日ツルっとした感触があり皮膚科に相談にいきました。結果円形脱毛症と診断されました。（20代/パート・アルバイト/女性）
  
・産後に急に抜け毛とフケがひどくなり、頭皮の痒みで眠れない日も続くほどだったので、皮膚科を受診しました。（30代/正社員/女性）
  
・頭皮が油っぽいというようなことを言われました。また、男性ホルモンとの関係を説明され、閉経したらもっとひどくなるとか、季節の変わり目は抜けやすいということでした。（50代/パート・アルバイト/女性）
  
  
皮膚科で相談したと回答している人は、病気を疑うほど症状がひどくなったうえで受診している様子がうかがえます。
  
また、脱毛量が多く、自己流では手に負えなくなって皮膚科に相談することを選んだようです。
  
  
これらの結果から、一時的な抜け毛や、原因がはっきりしている抜け毛に関しては、皮膚科を受診せずに様子見する人が多いことがわかりました。
  
しかし、抜け毛の原因や種類によっては、放置することにより悪化してしまうかもしれません。
  
ここからは、抜け毛の原因や種類とともに女性の薄毛治療について見ていきます。
  

女性の抜け毛の原因と種類は何がある？

  
男性の抜け毛は男性ホルモンの影響が大きいのに対し、女性の抜け毛は原因や種類が多岐に渡ります。
  
女性に多い脱毛症は次の7種類です。
  

【分娩後脱毛症】
出産後や授乳中に抜け毛が増える症状をいいます。
  
髪の成長に大きく関わる卵胞ホルモンのエストロゲンが、出産によって急激に分泌量が減ること、また、授乳によって髪の成長に必要な栄養が不足することなどが原因です。
  
ただし、一時的な脱毛症なので、産後半年から1年程で徐々に回復します。
  
  
【びまん性脱毛症】
女性の抜け毛のなかで最も多いといわれている脱毛症です。
  
特定の部位ではなく、頭部全体で抜け毛が発生し薄くなっていきます。
  
ダイエットやストレスなどによるホルモンバランスの乱れや、病気治療の薬剤投与の影響など、さまざまなものが原因となるのも特徴です。
  
  
【脂漏性脱毛症】
皮脂の過剰分泌が原因の脱毛症です。
  
脂漏性湿疹を併発しやすいので、早めに治療する必要があります。
  
  
【粃糠性（ひこうせい）脱毛症】
頭皮環境が悪化しているときに起こる脱毛症です。
  
間違ったシャンプーやスタイリング、不規則な生活習慣などによりフケが大量に発生します。
  
フケが毛穴を塞ぐことで皮脂が過剰に溜まり、血行不良になることが脱毛の原因です。
  
  
【牽引性脱毛症】
長い髪を束ねる際に髪が引っ張られることによって起こる脱毛症です。
  
同じ髪型を日常的に繰り返すことで、前髪の生え際や分け目などで抜け毛が増えします。
  
  
【円形脱毛症】
頭髪が円形や楕円形に抜ける症状です。
  
突然発生し、部分的にまとめて抜けるのが特徴です。
  
  
【FAGA（女性男性型脱毛症）】
男性のAGAとほぼ同じ原因で起こる脱毛症です。
  
女性ホルモンの減少により男性ホルモンが優位になることで起こる脱毛症なので、40代以降に多く見られます。
  
頭頂部や前頭部の髪が抜けるのが特徴です。
  
  

皮膚科だけじゃない？女性の薄毛治療もある

女性の抜け毛は原因や種類が多いので、症状に合う治療をできるだけ早い段階で受けることが重要です。
  
そのためには、どこで検査や治療を受けるかということも考える必要があります。
  
しかし、抜け毛を何科で相談できるのかがわからないという声は少なくありません。
  
頭皮に炎症が見られるようなときは、皮膚科で炎症の治療を受けることを思いつきやすいのですが、そもそも原因がわからないときはどこに相談すればよいのでしょうか。
  
とりあえずは皮膚科を受診してみて、原因に応じて皮膚科以外を選ぶという方法が一般的です。
  
産後の脱毛やストレスによる脱毛など原因がわかっている場合は、最初から産婦人科や心療内科などを選んでも問題ありません。
  

また、原因に関係なく薄毛治療に特化した医療機関を選ぶという方法もあります。
  
保険が効かない治療が多いぶん、皮膚科で治療を受けるときよりも費用は多めにかかりますが、原因に応じた幅広い治療の選択肢があるのが魅力です。
  
ぴったり合う治療が見つかったときには、早期回復も見込めます。
  
  

女性の抜け毛を治すには？具体的な治療方法の流れ

  
女性の場合、抜け毛の原因や脱毛症の種類が多いので、自分ではなかなか原因を特定できないということもあるでしょう。
  
女性にとって気軽に相談しやすいのは、比較的身近な皮膚科かもしれません。
  
とりあえず抜け毛の原因が何なのかを知りたいという段階でも受診しやすいのが皮膚科を選ぶメリットです。
  
ただし、皮膚科では受けられる検査や治療の内容が限られている点はデメリットと言えます。
  
  
皮膚科で薄毛治療を受ける場合、まずどんな原因による抜け毛なのかを確認します。
  
確認の方法は問診と視診が中心です。
  
AGAによる薄毛が多い男性とは異なり、女性の場合は血液検査を行うケースはあまり多くありません。
  
また、治療もローションのような外用薬が処方されるだけというケースが目立ちます。
  
保険診療のイメージが強い皮膚科ですが、治療内容によっては自費になることも知っておく必要があるでしょう。
  
  

皮膚科での治療ではなく育毛専門サロンでの改善という選択肢もある

抜け毛の悩みの相談先は医療機関以外にもあります。
  
薬を使った治療を望まないのであれば、育毛専門サロンで頭皮環境を整えるという方法を選ぶのもひとつの方法です。
  
育毛専門サロンに行くと、最初にカウンセリングを受けます。
  
生活習慣などを中心に幅広い質問項目があり、回答内容から抜け毛の原因をつかんでいく方法です。
  
実際に頭皮の状態を確認する際には、ファイバースコープなどで撮影し、相談者も自分の目で確認できるようにして説明してくれる育毛専門サロンもあります。
  
飲み薬や塗り薬に頼らず、頭皮の洗浄やマッサージなどによるケアが中心なので、副作用の心配をせずに安心して受けられる点が魅力です。
  
シャンプーや整髪剤の使い方が間違っている場合などは、日常生活で取り組める薄毛対策のアドバイスも受けられます。
  
まずは、カウンセリングを受けるところから始めてみてはいかがでしょうか。
  
  

女性の抜け毛は早めの対策で回復を見込める

女性の抜け毛は原因や種類が多いので、なかなかぴったり合う対策方法を見つけにくいところがあります。
  
しかし、早めに対策を取ることで回復が見込めるので、何もせずに放置するのは避けましょう。
  
抜け毛の相談先は、皮膚科などのクリニックをはじめ、薄毛治療専門の病院や育毛専門サロンなど選択肢が豊富にあります。
  
どこに相談したらよいかわからないのであれば、育毛専門サロンのカウンセリングなど、比較的ハードルの低いところから始めてみるとよいでしょう。
  

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