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発毛・育毛
頭皮と髪の健康のために、「湯シャン」に興味を持つ人はたくさんいます。湯シャンというのは、シャンプーは使用せずお湯のみを使って洗髪することです。湯シャンに興味を持っているなら、どんな効果が期待できるのか、正しいやり方やポイントを知っておきましょう。この記事では、湯シャンのメリットやデメリット、やり方について紹介します。
目次
湯シャンをすることで期待できる効果
湯シャンをすることでさまざまな効果を期待できますが、その一つはフケやかゆみの予防ができることです。シャンプーを使って髪を洗うときに、すすぎ残しがあると頭皮にシャンプーが残ってしまいます。シャンプーをするときは、泡立てた時間の倍の時間を使ってすすぐことが必要といわれるくらい、すすぎは大切なポイントです。しかし、実際にはすすぎにそこまで時間をかけていない人が多く、残ったシャンプーがフケやかゆみの原因となってしまうことがあるのです。正しく湯シャンをするなら、抜け毛も減少すると考えられます。過度なブラッシングや髪の洗いすぎがなくなることで、頭皮への負担が軽減されるからです。
別の点として、シャンプーには防腐剤などの化学物質が使用されているため、頭皮に不必要な刺激を与えてしまいかねません。強い洗浄力により頭皮の皮脂を取りすぎてしまい、乾燥してしまうこともあります。頭皮が乾燥すると、その乾燥を補おうとして頭皮は皮脂を分泌させます。それにより皮脂が過剰になり、毛穴のつまりや頭皮のべたつきを引き起こしてしまうことがあるのです。一方、シャンプーを使わない湯シャンなら、頭皮のべたつきを抑えながらも、必要な皮脂まで取りすぎてしまうようなことはありません。お湯だけでも頭皮の汚れの7~8割は落とせるといわれているので、頭皮の皮脂や汚れの対策は湯シャンでも十分可能です。また、髪の毛の表面は薄い皮脂膜でコーティングされていますが、湯シャンならそのコーティングが落ちないので、髪の毛にハリやコシが出たようにも感じられるでしょう。
シャンプーを使わないなら、シャンプー代の節約にもなります。シャンプーを買い替えたり、詰め替えたりする面倒な手間は必要ありません。髪を洗う工程がシンプルになり、すすぎ残しの心配もなくなります。
湯シャンのデメリットとは
反対に、湯シャンのデメリットはというと、髪の毛のふわふわした感触がなくなることです。シャンプーをしているときと比べると、ごわつきを感じることもあるかもしれません。髪の毛のツヤがなくなったと感じる人もいます。また、湯シャンをするなら整髪剤を使うことはできません。油分が多く含まれている整髪剤は、お湯だけで落とすことはできないからです。普段整髪剤を使って髪の毛のスタイリングをしている人は、整髪剤なしでもスタイリングができる髪型にするなど、対策を考えておく必要があるでしょう。もっとも、湯シャンをすると髪の毛の表面にある皮脂膜のコーティングが落ちないため、整髪剤なしでも十分にスタイリングができるというケースもあります。
シャンプーをしているときの香りやリラックス感が好きという人は、そうしたものも楽しめなくなることを覚えておきましょう。こうしたデメリットは嫌だと思うなら、週に1回はシャンプーをする、人と会う前はシャンプーをするなど、湯シャンと通常のシャンプーを組み合わせるという方法もあります。
湯シャンの流れとポイント
湯シャンをするときは、お湯をかける前に、まず髪の毛を手ぐしでとかしておきます。こうすることで汚れがある程度浮き、お湯だけでも汚れを落としやすくなります。頭皮の皮脂を髪の毛に均一に伸ばすような感覚で、髪の毛にツヤが出るまで行いましょう。次に、首から下にシャワーをかけて、体をなでるように手でやさしく洗います。体を洗えたら、次は顔と頭です。まず顔だけにシャワーをかけて、顔の脂汚れを落とします。顔を洗ったら、髪にシャワーをかけてお湯で洗っていきましょう。頭皮は指の腹を使ってもむように洗い、頭皮を傷つけないように爪を立てないのがポイントです。最後に、忘れてしまいがちな耳の裏もきれいにこすり洗いをして仕上げます。耳の裏は皮脂がたまりやすい部分なので、指の腹を使って丁寧にこすり洗いをします。
ポイントは、ブラシや石鹸、トリートメントのいずれも使用しないことです。これまでブラシと石鹸で体を洗い、頭にはシャンプーとトリートメントをしていたなら、物足りなく感じるかもしれません。しかし、慣れると物足りなさは感じなくなり、工程が減ることで楽に感じることでしょう。旅行に行くときも、シャンプーやトリートメントを持って行く必要はなくなり、かさばる荷物を減らせます。
湯シャンをするときのお湯は、38度以下のぬるま湯を使いましょう。温度が高いと汚れは落ちやすくなるものの、頭皮の乾燥を招いてしまうことがあるからです。また、ドライヤーはせずにタオルドライをして、自然乾燥で仕上げます。髪をやさしくタオルで包み込み、上から軽くたたくようにすると水分がタオルに吸収されやすくなります。ドライヤーを使いたいという人は、ドライヤーで乾かしても問題ありません。
湯シャンに適している人
湯シャンが向いているのは、皮脂の分泌が少ない人です。もともと皮脂の分泌量が少なければ、1~2日ほど洗髪していなくても頭皮が皮脂でべたべたになるようなことはありません。生活していて自然と付着するホコリや汚れ、たまった皮脂などを落とすために定期的に洗髪する必要はありますが、強い洗浄力のあるシャンプーは必要としないことが多いのです。皮脂の量が少ないと、シャンプーを使用しなくても頭皮や髪の毛についたホコリや汚れをしっかり落とせます。指の腹できちんと洗えば、お湯だけでも頭皮の皮脂量はほどよい水準に保たれるでしょう。
1日に2回以上洗髪をする人も、湯シャンが向いています。体や頭を洗って皮脂を落としても、人体は約24時間かけて皮脂を元通りにするというサイクルを持っています。そのため、1日に2回以上洗髪すると必要な皮脂まで落としてしまうことになるのです。皮脂の分泌量が多い人であっても、1日に何回も髪を洗うと洗いすぎになってしまいます。汗をかきやすい人やホコリの多い場所で仕事をする人など、髪を洗う回数が多いなら湯シャンを試してみましょう。
シャンプーをすすぎ残してしまう人も湯シャン向きです。すすぎ残しにより頭皮に残ったシャンプーは、頭皮のダメージの原因となってしまいます。時間をかけてきちんとすすぐのが面倒な人やすすぎが苦手な人は、そもそもシャンプーを使わない湯シャンにより頭皮の負担を軽減できます。
湯シャンに適していない人
湯シャンに適していないのは、皮脂の分泌が多量な人です。皮脂の分泌が多いとお湯だけでは過剰な皮脂を落とし切れず、毛穴がつまってしまうことがあります。汚れがたまることで、髪の毛の成長が妨げられることもあります。仕事で帽子やヘルメットをかぶるなど頭皮に汗や皮脂がたまりやすい人も、お湯だけで汚れを落とし切るのは難しいでしょう。
スタイリングのために整髪料をよく使用する人にも湯シャンは向きません。湯シャンが可能なのは、基本的には整髪剤を使っていない日だけだからです。整髪剤を使ったのにお湯だけで髪を洗うと、落とし切れなかった整髪剤が残って頭皮や髪に悪影響を及ぼしてしまうことがあるので注意が必要です。
湯シャンを実践するときの注意点
湯シャンを実践するときは、いくつかのポイントに気を付ける必要があります。まず、いきなり毎日湯シャンを行うのは避けたほうがよいでしょう。突然シャンプーを使わなくなると、今まで落とせていた皮脂が十分に落とせなくなる可能性があります。初めは週に1~2回の頻度から始め、徐々に湯シャンに切り替えていくのが賢明です。
次に、湯シャンで効果が実感できるようになるまでには時間がかかります。せっかちに効果が出ないと判断してシャンプーに戻してしまうと、湯シャンを実践した期間は無駄になってしまうでしょう。頭皮の皮脂バランスが変化するのを焦らずに待ち、効果を正しく見極めることが大切です。また、シャンプーを使わなくなることで髪のツヤがなくなる場合もあるので気を付けましょう。
湯シャンについてのよくある質問
ここからは、湯シャンについてのよくある質問を集め、それぞれに回答を示していきます。気になる項目がある人は、ぜひ参考にしてみてください。
湯シャンで白髪が減る?
湯シャンで白髪が減る可能性は低いでしょう。白髪は生活習慣の乱れや加齢、ストレスなどが原因となって引き起こされます。湯シャンによって頭皮環境が改善されたとしても、白髪の数にまで影響を及ぼすとは考えにくいです。
湯シャン後の頭皮がかゆいときはどうすればいい?
湯シャンで白髪が減る可能性は低いでしょう。白髪は生活習慣の乱れや加齢、ストレスなどが原因となって引き起こされます。湯シャンによって頭皮環境が改善されたとしても、白髪の数にまで影響を及ぼすとは考えにくいです。
湯シャン後にトリートメントやリンスは使ってもいい?
湯シャンの後は、基本的にトリートメントやリンスを使わないことをおすすめします。ただし、髪のきしみが気になるのであれば、少量のリンスなどを付けるのは問題ありません。頭皮に液が付かないように、丁寧に広げてあげましょう。
湯シャンは薄毛に効果がある?
湯シャンはシャンプーによる刺激を軽減する目的で行われるため、湯シャン自体に発毛効果は期待できません。ただし、湯シャンが肌質に合っている場合は頭皮環境がよくなり、症状が改善する可能性はあるでしょう。
薄毛の進行を防ぐための対策とは?
薄毛の進行を防ぐために、湯シャン以外にもできることがあります。自分に合った方法を見つけ、地道に実践して症状の改善を目指すとよいでしょう。まず、頭皮マッサージを行う方法が挙げられます。マッサージによって頭皮をもみほぐすと血行が促進され、酸素や栄養が頭皮全体にいきわたるようになります。頭皮マッサージを実践するポイントは、1回きりで終わらないことです。マッサージ後に血流は元に戻ってしまうため、定期的に行うことで通常時の血液量を増やしていく必要があります。
バランスのよい食生活を心がけることも大切です。髪の発育を助けるためには、日々の食事でタンパク質やビタミン、亜鉛といった栄養素を積極的に摂取しなくてはなりません。タンパク質であれば肉や魚、亜鉛であれば牡蠣やイワシといったように、栄養豊富な食材を取り入れてください。また、湯船に浸かることも血行促進につながり、薄毛の進行防止に役立ちます。最後に、育毛サロンを利用するのも効果的な方法です。薄毛の原因を特定したうえで日常生活におけるアドバイスを授け、頭皮環境の改善を助けてくれるでしょう。
湯シャンの効果は確実ではない
薄毛や抜け毛の改善を目的として湯シャンを試してみる人も多くいますが、その効果には個人差があります。薄毛の原因や症状によっては、湯シャンによって悪化してしまうことさえあります。もし薄毛に悩んでいるのであれば、湯シャンを実践する前に、髪や頭皮のプロに話を聞ける育毛専門サロンで相談してみるのがおすすめです。まずは育毛専門サロンのお試し体験から始めてみましょう。
この記事の監修
EDITORIAL SUPERVISION
株式会社バイオテック
育毛業界で35年以上、脱毛の原因究明に始まる科学的・総合的「育毛用処理剤セット」において、 業界日本初の特許を取得。全国に広がるサロンネットワークとプロの技術、 育毛商品で薄毛・抜け毛にお悩みの方に寄り添い、育毛力を呼び覚ます「スカルプケア」を提供しています。