HAIR GROWTH
発毛・育毛
遺伝で薄毛になりやすいという話があり、実際「抜け毛が多いのは遺伝だから」という人が少なくありません。
しかし、遺伝によって薄毛のなりやすさに差があるとしても、それは必ず薄毛になるということではないはずです。
単にリスクが高いというだけでしょう。
ですから、遺伝を理由に最初から抜け毛対策をせずに諦めてしまうというのは間違っています。
この記事では、遺伝がどのように抜け毛に影響しているのか、どんな対策が可能なのかを解説します。
目次
どれだけ信じられている?遺伝による薄毛の影響は?
まずは、薄毛の原因は遺伝だと思っている人はどれくらいいるのかを、アンケートを取って調べてみました。
【質問】
薄毛や抜け毛の多さは遺伝による影響が強いと思いますか?
【回答結果】
思う : 87
思わない : 13
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2018年11月01日~2018年11月08日
有効回答数:100サンプル
遺伝の影響が大きいと思っている人が大多数
今回のアンケートでは、約9割の人が薄毛の原因として遺伝の影響が大きいと思っていると回答しています。
・ストレスなどの問題がなければ、髪は遺伝が大きいような気がする。自分の両親と祖父母を比較すると毛量と髪質が似ているので遺伝が影響すると思う。(30代/専業主婦(主夫)/女性)
・自分の周囲でもそういう人が多いので影響はあると思います。ただ、同じ家族は食生活や生活サイクルも似てくることが多いと思いますので、遺伝だけが原因とは一概に言えないとも思っています。(40代/正社員/男性)
・特にAGA、つまり男性型脱毛症は遺伝の影響が強いと思います。ただ、実は遺伝子的には薄毛にならない可能性があるとしても「(薄毛の)親と同じような生活習慣を送っている」ことで、同じように薄毛になる場合も。親が薄毛でも、生活習慣を見直してみたら本人は薄毛にならなかった、というケースもあります。(30代/個人事業主・フリーランス/男性)
遺伝の影響が強いと回答している人のコメントを見ると、遺伝だけが原因だと思っているわけではない様子がうかがえます。
遺伝的な要因を疑いつつ、家族は生活習慣が似てしまうことが原因になっているからかもしれないと述べているものが多く見られました。
一方で、遺伝の影響が大きいとは思わないと回答した人のコメントは次の通りです。
・兄弟が三人いますが、1人は結構禿げ上がって、1人はふさふさ、もう1人は普通なので、遺伝の影響よりは環境の要因のほうが大きいような気がします。(30代/パート・アルバイト/男性)
・祖父は早くから薄毛でしたが父は死ぬまで毛髪はしっかりとあったので、遺伝ではなく環境だと思います。(60代/個人事業主・フリーランス/女性)
・姉妹でも髪の質、量など全然違うので遺伝とかあまり関係ないかと思っています。(40代/無職/女性)
思わないと回答している人のコメントを見ると、自分の家族を見て遺伝の影響はあまり大きくないのではないかと実感しているようです。
それと同時に、遺伝が兄弟姉妹に均等に現れると考えていることもうかがえました。
今回のアンケートでは、一般的に、遺伝は薄毛や抜け毛が多い原因になるととらえられていることがわかりました。
しかし、家族など身近な人に遺伝とは思えないような事例があると、遺伝が原因だと考えにくくなる様子もうかがえました。
では、この結果を踏まえながら、遺伝が本当に抜け毛や薄毛の原因になるのかを見ていきましょう。
抜け毛や薄毛の遺伝率はどの程度なの?本当に原因になりえる?
抜け毛や薄毛に関して遺伝が問題視されるのはAGAの場合です。
AGAは、男性ホルモンのテストステロンが、5α-リダクターゼという還元酵素の働きによってジヒドロテストステロンに変化することが原因とされています。
しかし、ジヒドロテストステロンができただけで薄毛になるわけではありません。
アンドロゲンレセプターという受容体と結合することで抜け毛につながります。
テストステロンがジヒドロテストステロンに変化するとアンドロゲンレセプターと結合しやすくなりますが、結合するかどうかはレセプターの感受性次第です。
実は、ここまでの段階で2つの薄毛遺伝子が登場しています。
5α-リダクターゼとアンドロゲンレセプターです。
5α-リダクターゼの活性力とアンドロゲンレセプターの感受性が親からの遺伝で決まります。
5α-リダクターゼの活性力は両親のどちらからも遺伝する可能性があり、優先されるのは活性力の高いほうです。
しかし、アンドロゲンレセプターの感受性に関しては、母親のほうから受け継がれます。
X染色体に乗っているからです。
母方の祖父からの隔世遺伝の可能性が高いといわれていますが、100%の遺伝ではありません。
遺伝率はおよそ25%といわれています。
遺伝でも気にしなくて良い?諦める必要はないの?
AGAが発症するメカニズムとして理解しておく必要があるのは、遺伝による発症率は100%ではないということです。
しかも、活性力の高い5α-リダクターゼを受け継いでいても、アンドロゲンレセプターの感受性が低ければAGAは発症しない可能性があります。
また、抜け毛や薄毛は遺伝するといわれる背景に、親子は食生活などの生活習慣が似ているという点があることも忘れてはいけません。
頭皮環境を悪化させるような食生活をそのまま受け継いでしまったために、抜け毛や薄毛のリスクが高まっているケースもあります。
ですから、親や親戚に薄毛の人が多くても諦める必要はありません。
まずは生活習慣を見直してみましょう。
遺伝で薄毛になるかもしれないということをあまり考えすぎると、それがストレスになって抜け毛を引き起こしてしまうかもしれません。
AGAも治療できる時代なのですから、遺伝のリスクを感じているなら、早めに対策を始めればよいだけです。
気付かずに対策が遅れるよりも早く対策できるきっかけがあってよかったと思えば気も楽になるでしょう。
AGAは皮膚科や薄毛治療の専門病院での治療だけでなく、育毛専門サロンでのケアも選択可能です。
きちんと対策をすれば、相応の改善は期待できるといわれています。
それぞれのメリット・デメリットを理解して、自分にとってよいと感じる対策方法を選ぶとよいでしょう。
遺伝に負けない毛髪に!抜け毛対策と予防策
抜け毛の原因はAGAとは限りません。
生活習慣、ストレス、間違ったヘアケアなどによる抜け毛も想定して抜け毛対策や予防策を考えておきましょう。
抜け毛の原因は違っても、頭皮環境の悪化が関わっているという点では共通しています。
ですから、抜け毛を減らしたり予防したりするなら、頭皮環境を整えることが大事です。
食生活が乱れると皮脂が過剰分泌されやすくなるので、食生活の見直しは欠かせません。
最低でもタンパク質や鉄、亜鉛など貧血を防いだり髪を成長させたりする栄養素がきちんと摂れているか確認するようにしましょう。
部分的に突然髪が抜けた場合や、頭全体が徐々に薄くなってきているときはストレス性の可能性があります。
ストレスの原因を調べて、どのようにストレスを解消すればよいを考えることが大事です。
シャンプーやスタイリングなどの方法が間違っている場合も抜け毛が増えます。
正しいシャンプーやスタイリングの方法を覚えて実践することも必要でしょう。
遺伝によって薄毛のリスクが高い場合でも、頭皮を健康な状態に維持していれば、発症や進行を遅らせることができるといわれています。
あきらめずに対策や予防策を実行しましょう。
遺伝が100%ではないことを覚えておこう
親や祖父が薄毛だと自分も薄毛になるのではないかと不安に思うこともあるでしょう。
しかし、遺伝は100%の確率ではないのです。
遺伝していない可能性もありますし、遺伝していても発症しない可能性すらあります。
ですから、何も起こらないうちから遺伝の心配をして思い悩む必要はありません。
自らストレスを溜めるようなことはやめておきましょう。
それよりも、生活習慣の見直しをしたり、ヘアケアの正しい方法を覚えたりしたほうが抜け毛予防につながります。
関連記事:「抜け毛の予防と対策!原因を知ることから始めよう!」
この記事の監修
EDITORIAL SUPERVISION


株式会社バイオテック
育毛業界で35年以上、脱毛の原因究明に始まる科学的・総合的「育毛用処理剤セット」において、 業界日本初の特許を取得。全国に広がるサロンネットワークとプロの技術、 育毛商品で薄毛・抜け毛にお悩みの方に寄り添い、育毛力を呼び覚ます「スカルプケア」を提供しています。