HAIR GROWTH
発毛・育毛
抜け毛の原因は人によってさまざまですが、栄養不足も抜け毛の原因になると一般的にいわれています。
しかし、この「栄養不足」の意味は、単純に食事量が不足しているという意味ではありません。
きちんと食事をしているつもりでも、髪に必要な栄養素が十分に摂れていなければ、髪にとっての栄養は不足しているからです。
では、どんな栄養素が不足すると抜け毛につながるのでしょうか。
この記事では、不足すると抜け毛の原因になる栄養について解説します。
目次
どれだけの人が意識している?栄養不足による毛髪への影響
まず、栄養不足が抜け毛を増やす原因になると考えている人はどれくらいいるのか、アンケートを取ってみました。
【質問】
栄養不足は抜け毛の増加に影響してくると思いますか?
【回答結果】
思う : 92
思わない : 8
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2018年11月01日~2018年11月08日
有効回答数:100サンプル
栄養不足は誰もが思う薄毛の原因
今回のアンケートでは、9割を超える人が、栄養不足は薄毛の原因になると思うと回答しました。
・ダイエットしすぎ、妊娠中や授乳中など栄養が十分に取れていないときなど本当に抜け毛が多くなってしまったから。(20代/専業主婦(主夫)/女性)
・栄養不足により毛細血管が細くなると血の巡りも悪くなり、結果として抜け毛の増加につながると考えるからです。(40代/個人事業主・フリーランス/男性)
・栄養は大事なところから吸収されると聞いたことがあります。栄養が足りないと、体が勝手に必要なところに栄養を回し、爪や髪は後回しにされると聞きました。だから、栄養が足りないと抜け毛の原因になると思います。(30代/派遣社員/女性)
栄養不足が薄毛の原因になると回答した人は、理由として栄養不足が末端の血流を悪くすることや、生命の維持に直接関係のない髪の毛は影響供給の優先順位が低いことなどを挙げています。
また、栄養不足になったときは抜け毛が増えたという実体験から回答を選んだ人も多いようでした。
一方、栄養不足が抜け毛につながるとは思わないと回答した人のコメントは次の通りです。
・よくダイエットによる抜け毛が注目されていますが、栄養不足というよりもダイエットのストレスのほうが大きいのではないかと思います。(50代/経営者/男性)
・どちらかというと裕福な人のほうが薄毛のイメージがありますので、質素な人のほうが薄毛でないイメージがあります。(50代/正社員/男性)
・栄養状態に関係なくムダ毛は生えるので、髪の抜け毛と栄養状態の関連性はないと思う。(20代/無職/女性)
思わないと回答した人は、栄養状態以上に髪に悪影響を与えている原因があるはずだと考えているようです。
栄養が不足しているかどうか以前に、栄養状態が抜け毛につながっているとは考えていないようでした。
今回のアンケートではほとんどの人が栄養不足を薄毛の原因と考えていることがわかりました。
ただし、栄養不足によって髪を作る栄養が不足するからなのか、血流が悪くなるからなのかは、人によって意見が分かれています。
ここからは、栄養不足によってなぜ抜け毛が増えてしまうのかを見ていきましょう。
栄養不足で抜け毛が増えるのはどうして?原因と関係性
抜け毛につながる栄養不足には、食事の摂取量が少なく全体的に栄養が不足しているケースと、食事内容の偏りによって特定の栄養素が不足しているケースがあります。
量が足りていないケースとは、ダイエットなどによる過度な食事制限のことです。
一方、食事内容の偏りというのは、コンビニ食やジャンクフード、加工食品などを中心に食べることで起こる、ビタミンや鉄、亜鉛、たんぱく質などの不足をいいます。
全体的に食べる量が足りていないときは、頭皮の健康を維持したり髪を成長させたりするのに必要な栄養素を毛根に届けられません。
髪の毛はケラチンというたんぱく質でできているので、食べ物から摂取したアミノ酸を再合成して作られます。
しかし、たんぱく質を十分に摂っていないと、髪の毛を作ることができないので十分に育たず抜けてしまうのです。
鉄が不足すると、赤血球のヘモグロビンが不足して貧血になります。
貧血になると、酸素も栄養も十分に運ばれなくなってしまいます。
亜鉛が不足しているときは細胞分裂がうまくいきません。
髪の毛は毛母細胞が分裂を繰り返すことで成長するものです。
亜鉛不足によって細胞分裂ができなくなってしまうと、髪の毛は成長を止めて途中で抜けてしまいます。
抜け毛対策のために!摂るべき栄養素は?
一般的に、抜け毛対策のために摂るとよいといわれているのは、たんぱく質、鉄、亜鉛、ビタミン類などです。
タンパク質は髪の毛そのものの原料になるだけでなく、頭皮や血管など体中の細胞のもとになります。
たんぱく質は一旦体に取り込まれるとアミノ酸に分解され、必要な場所に運ばれた後、たんぱく質に再合成される性質を持っています。
その再合成を助ける栄養素が亜鉛です。
また、亜鉛は細胞分裂や細胞の増殖を助ける働きもあります。
そのため、髪の毛を成長させるためにも欠かせない栄養素です。
鉄は赤血球の赤い色素であるヘモグロビンの原料になります。
ヘモグロビンは、肺から各細胞まで酸素を運び、各細胞の代謝で発生した二酸化炭素を肺まで運ぶ役割をするものです。
ヘモグロビンが不足してしまうと、酸素を運べないだけでなく栄養素も運べなくなってしまいます。
毛母細胞は頭皮の毛細血管から酸素や栄養を受け取って髪を成長させるのですが、栄養も酸素も届かなくなるので、髪の毛を成長させることはできません。
途中で成長を止めて抜けてしまいます。
ビタミンCは亜鉛や鉄の吸収を助けたり、ストレスによって発生した活性酸素を除去したりするビタミンです。
活性酸素を除去する力があるビタミンは、ほかにAやEもあります。
ビタミンB群は代謝に関係するビタミンです。
抜け毛対策として栄養素を摂るなら、偏りなくバランスよく摂るようにしましょう。
栄養不足を補う!抜け毛対策になるおすすめの食べ物
抜け毛対策としてたんぱく質を摂るなら、髪の毛の主成分ケラチンの合成に必要な必須アミノ酸「メチオニン」を含む食べ物を摂るとよいでしょう。
メチオニンを多く含むのは、マグロの赤身やナチュラルチーズ、鶏むね肉、大豆製品などです。
アミノ酸をケラチンに再合成する際に必要な亜鉛は牡蠣や煮干し、豚レバーなどに多く含まれています。
ビタミンCが亜鉛の吸収を助ける働きをするので一緒に摂るようにしましょう。
鉄を多く含む食品は赤身の肉やレバー、カツオやブリなど血合いの多い魚、あさり、牡蠣などです。
緑黄色野菜や海藻にも鉄は含まれていますが、動物性のヘム鉄に比べて吸収率がよくありません。
効率よく鉄を摂るなら動物性の食品から摂るのがおすすめです。
ビタミンCを一緒に摂ると吸収率が高まります。
ビタミンCを多く含むのは野菜や柑橘系の果物、イチゴなどです。
ほかにも、頭皮の健康を維持するのに有効なビタミンB2、亜鉛の働きを助けるビタミンB6を含む食べ物も摂るようにするとよいでしょう。
ビタミンB2はレバー、卵、乳製品、大豆、緑黄色野菜に含まれています。
ビタミンB6はイワシやサバなどの青魚、レバー、肉類のほかに、キャベツやバナナ、ナッツ類などで摂れます。
抜け毛対策や予防を考えた食事を心がけよう
髪の毛は栄養不足の影響を受けやすいということを覚えておきましょう。
なぜなら、髪の毛は生命維持という観点では優先順位が低いからです。
体全体で栄養が不足しているとき、生命維持に関係のない部分は栄養の供給が後回しにされてしまいます。
栄養不足によってほかに影響が出る前に抜け毛が起こるのはそのためです。
髪のことを考えた食事をしておけば、体全体の健康も保てます。
日頃から抜け毛対策を意識した食事を心がけましょう。
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この記事の監修
EDITORIAL SUPERVISION
株式会社バイオテック
育毛業界で35年以上、脱毛の原因究明に始まる科学的・総合的「育毛用処理剤セット」において、 業界日本初の特許を取得。全国に広がるサロンネットワークとプロの技術、 育毛商品で薄毛・抜け毛にお悩みの方に寄り添い、育毛力を呼び覚ます「スカルプケア」を提供しています。