HAIR GROWTH
発毛・育毛
現代人はさまざまなストレスにさらされながら生活をしています。
そのため、ストレス性の抜け毛に悩まされることが少なくありません。
ストレスの原因は人によって異なり、取り除くことが難しい場合もあるため、ほかの原因による抜け毛よりもストレス性の抜け毛は改善が難しいとよくいわれます。
しかし、原因を取り除けなくても、問題解決することは可能です。
この記事では、ストレスが原因の抜け毛から回復するための方法について解説します!
目次
ストレスによって異常脱毛を引き起こしている判断はどのようにする?
ストレスが原因で異常脱毛を引き起こしている際は3つのサインから判断をするのが良いと言われています。
1.抜け毛の本数が1日100本以上
1日に抜ける髪の毛の本数は50本〜100本とされており、それよりも抜け毛が多く感じる時は異常脱毛の可能性があります。
排水口や枕に髪の毛がいつもより多くついている場合も抜け毛が多い状態と言えます。
2.毛根が小さい・形がいびつ
抜けた髪の毛にも注目してみましょう。毛根が小さい場合や、形がいびつな場合、異常脱毛の可能性があります。
自然脱毛によって抜けた髪の毛は、通常、マッチ棒のように丸みをおびた形をしており、根本の方は白っぽい色をしています。
しかし、全体的に色が白い場合や、毛根が小さい・丸みがない、また形にくびれがない場合、異常脱毛による抜け毛かもしれません。
3.細く短い髪ばかり抜ける
ストレスによる抜け毛かどうかは、毛根を見ればわかるといわれています。自然に抜けた抜け毛は、完全に成長したあとで抜けており、太さやハリがあります。
しかし、ストレスのせいで抜けた髪は異常脱毛といって、成長の途中で抜け落ちているため髪の毛が細くて短く、毛根が黒いのが特徴です。
抜け毛の原因である「内的要因」と「外的要因」について
抜け毛の原因は大きく分けて「内的要因」・「外的要因」の2つに分けられます。
内的要因で挙げられるものとしては加齢・遺伝、外的要因で挙げられるものとしては生活習慣の乱れ・頭皮環境の悪化・ストレスがあります。
内的要因によって異常脱毛が起きている場合は、AGAを発症している可能性があるため、専門クリニックでの治療が効果的である一方、
外的要因によって異常脱毛が起きている場合、ほとんどは普段の生活のなかに原因があると言われています。
そのため、日常生活の見直しは不可欠となってきます。
抜け毛のメカニズムを教えて!ストレスが原因の場合は?
ストレスによって抜け毛が増えるのは、自律神経のバランスが崩れ交感神経が優位になることが原因だといわれています。
交感神経が優位に働いているときは、心も体も緊張状態です。
汗腺や皮脂腺が活発に働くようになるので、頭皮でも皮脂の分泌量が増え、頭皮環境が悪化します。
また、交感神経が優位になると血管が収縮することも抜け毛が増える原因です。
毛根に栄養や酸素を送り込むのは毛根の周囲にある毛細血管なので、ますます細くなると運べる量が減ってしまいます。
さらに、ストレスによって眠りの質が落ちたり、睡眠不足になったりすることも抜け毛を増やす原因のひとつです。
髪の成長を促す成長ホルモンは睡眠中に分泌されます。
不眠になったり熟睡できなかったりすると、十分な量が分泌されなくなり、成長途中の状態で抜けてしまうことになるのです。
ほかにも、無意識のうちに髪をかきむしって自ら抜け毛を増やしてしまうケースもあります。
爪を噛んだり貧乏ゆすりをしたりするのと同様に、ストレスを解消するための行動です。
無理に髪を引き抜く行為が続くと、毛根を痛めてしまうので注意が必要です。
ストレスが抜け毛を促進している?
ストレスは時に、抜け毛が増える原因になります。
過剰なストレスがかかると、髪を成長させる司令塔の役割を持つ毛乳頭の働きが鈍くなる恐れがあります。
すると、髪が十分に成長する前の細く短い毛が抜け落ちてしまったり、癖やうねりのある髪の毛が生えてきたりとさまざまな悪影響が出てきます。
また、ストレスは他にも以下のようなトラブルを起こします。
・頭皮が固くなる
・頭皮の血行不良
・ヘアサイクルが乱れる
どのトラブルも抜け毛を促進する原因になるものです。結果的にストレスによって薄毛が進行することになります。
ストレスによる抜け毛の実感は?悩みを抱えている人は多いの?
では、ストレスが原因で抜け毛が増えているときは実感があるものなのでしょうか。
アンケートを取ってみました。
【質問】
ストレスで抜け毛が増えたと実感したことはありますか?
【回答結果】
ある : 63
ない : 35
その他, どちらともいえない : 1
その他, そこまでのストレスを感じたことがない。
: 1
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2018年11月01日~2018年11月08日
有効回答数:100サンプル
ストレス性の抜け毛は比較的実感しやすい
今回のアンケートでは、実感があると回答した人が全体の6割を超えました。
・学生時代、友人関係が上手くいかないとき、抜け毛がありました。また、産後も抜け毛が増えました。(40代/専業主婦(主夫)/女性)
・仕事が忙しいときなど、ストレスを感じているときは抜け毛が増えるという実感があります。(40代/正社員/男性)
・環境の変化があり、それに柔軟に対応ができなく夜も寝られない日々が続きました。寝られない日が続くと、前まで頭を洗っても抜け毛を気にしなかったのに、えっ!こんなに抜けたのは初めて。と言うぐらい抜けた事がありました。(30代/派遣社員/女性)
実感があると回答した人は、ほぼ全員がどんなことがストレスになったかをはっきり述べています。
何がストレスになって抜け毛が増えたのかがわかっているため、実感があると答えられているようです。
一方、実感がないと回答した人のコメントは以下の通りです。
・抜け毛は非常に気になりますが、その原因がストレスなのか食生活なのか遺伝なのか、その区別がつかないのが正直なところです。(40代/正社員/男性)
・ストレスよりも、季節の変わり目などの変化のほうが抜け毛を感じる。(30代/正社員/女性)
・強いストレスにさらされたとき、精神的な影響は感じたことはあるが、薄毛にはならなかったから。(20代/無職/女性)
ないと回答している人のコメント内容からは、ストレスを自覚していないケースと、ストレスの自覚はあるが抜け毛を実感していないケース、抜け毛が増えている原因が思い浮かばないケースの3つがあることがわかります。
自分がさらされているストレスと、増えている抜け毛を結び付けて考えられないため「ない」と回答しているようでした。
今回のアンケート結果から、何がストレスになっているかがわかれば、ストレス性の抜け毛は自覚しやすいことがわかります。
早めに対策を取れるように、ストレス性の抜け毛とはどういうものなのかを知っておきましょう。
ここからは、ストレス性の抜け毛について詳しく見ていきます。
どんな風に抜けていく?ストレス性の抜け毛の症状や特徴
ストレス性の抜け毛は、十分に成長しないうちに抜けてしまうのが特徴です。
成長しきっていない状態で抜けるので、毛根のふくらみが小さいものが目立ちます。
十分に成長したあとで自然に抜ける場合、毛根は白っぽく色が抜けた状態で抜けるのですが、ストレスで抜けている髪の毛根は黒いままです。
これも成長過程で抜けていることを意味しています。
ストレス性の抜け毛としてよく知られているのが円形脱毛症とびまん性脱毛症の2つです。
円形脱毛症は、円形や楕円形にまとまって髪がごそっと抜けるという表現がよくされます。
「部分的」に「まとまった抜け毛」が「突然に」というのが円形脱毛症の特徴です。
それに対して、びまん性脱毛症は、「頭全体」にバラバラと「徐々に」抜け毛が増えていくのが特徴です。
円形脱毛症は、自分で気づくことよりも周りの人に指摘されて気が付くことが多いといわれています。
一方、びまん性脱毛症はストレス以外の原因でも起こるのでストレスが原因とは気が付きにくいものの、抜け毛が多いということは自分で気づきやすい脱毛症です。
ホルモンバランスの乱れと影響による抜け毛とは
ストレスがかかると抜け毛が増える理由はもうひとつあります。
抜け毛に直接的に関わるホルモンバランスというと、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスですが、最初に乱れるのは脳内で分泌される神経伝達物質のバランスです。
脳内の神経伝達物質のうち、セロトニン、ドーパミン、アドレナリンは三大神経伝達物質と呼ばれており、そのバランスによって、人間の感情や感覚がコントロールされています。
脳内にセロトニンの分泌量が多いときは幸福を感じ、精神が安定するため、セロトニンは幸せホルモンという別名でも呼ばれます。
それに対して、ドーパミンはワクワク感や冒険心を刺激する物質で、仕事などのやる気も左右します。
ギャンブルなどをするときの射幸心にも関係する物質で、快楽ホルモンという別名があります。
アドレナリンは、興奮すると分泌量が増える物質で、闘争ホルモンという別名でも呼ばれます。
幸福を感じているときには分泌されない物質で、イライラして攻撃的になっているときに分泌されるのが特徴です。
ですから、ストレスがかかると、脳内ではセロトニンの分泌量が減り、アドレナリンの分泌量が増えます。
実は、この脳内の神経伝達物質は、性ホルモンと密接な関係があって、セロトニンは女性ホルモン、ドーパミンやアドレナリンは男性ホルモンの分泌量を増やします。
もともと原始的な男女の役割として、男性を外で戦うのに適したように成長させるため、闘争心を養い、仕事に対するやる気も発揮できるようにドーパミンやアドレナリンと男性ホルモンが強く結びついたと考えられています。
ストレスを感じると、最終的に男性ホルモンの分泌が増え、正常な状態よりも男性ホルモンが優位な状態になります。
男性ホルモンは毛髪の成長を阻害するように働くため、ストレスによって抜け毛が増えるというわけです。
回復はできるものなの?元通りになるまでの期間は?
ストレスには原因を取り除けるものと取り除けないものがあります。
しかし、ストレス原因を取り除けないものでも、ほかにリラックスする方法を見つけたり、原因に対するとらえ方を変えたりすることで克服することは可能です。
ストレス性の抜け毛は、ストレスの根本原因がなくなるか、ストレスを克服することで回復を見込めるといわれています。
ですから、諦めずにストレスの解消や克服に取り組みましょう。
ただし、抜け毛の状態から回復するまでは時間がかかります。
なぜなら、ストレス性の抜け毛は、髪の生え変わりのタイミングが乱れて起こっているからです。
成長の途中で抜けていた髪を最後まで成長させることで回復するので、ある程度髪が生え変わるまで待つ必要があります。
髪は全体が一度に抜けてしまうことがないように、1本1本生える時期と抜ける時期がずれています。
そのため、半年から1年はかかると考えておいたほうがよいでしょう。
ストレスがかかると、髪以外のところでも細胞がダメージを受けます。
その修復に髪の成長に欠かせない亜鉛が大量に使われてしまうことも抜け毛が増える原因のひとつだといわれています。
ですから、亜鉛を補給するというのもストレス性の抜け毛の有効な予防や対策になるでしょう。
そういった面では、食事の見直しは重要なポイントになるはずです。
コンビニ弁当やインスタント食品などに偏りがちな食生活から、髪によい栄養を積極的に摂る食事に変えると効果を期待できるでしょう。
ストレス発散が重要!効果的な発散方法
同じストレスがかかり続けていても、抜け毛になる人とならない人がいるのは、感受性に個人差があるからです。
ストレスの感受性が低い人は、かかったストレスをうまく発散できているということができます。
つまり、ストレス性の抜け毛で悩んでいる人も、ストレスを上手に発散させることができれば、改善できる可能性があるということです。
何がストレスの発散になるかは個人差があり、ある人にとってはリラックスできることでも、ほかの人にとってはストレスが溜まる原因になってしまうこともあります。
自分にとって心地よいこと、リラックスできることを選ぶのが基本です。
体を動かすことが好きならスポーツ、人と話して安心したいなら誰かに悩みをきいてもらうことでもストレスの発散になります。
ただし、何か始めなければとプレッシャーに感じてしまうのであれば、無理に見つける必要はありません。
十分な睡眠時間を確保するなど別の方法を選んだほうがよいでしょう。
また、清潔に洗浄した頭皮をマッサージすると、頭皮環境が整えられます。
血流をよくすることで心身ともにリラックスできる点も抜け毛対策として効果的です。
さらに、病院で相談し、治療を受けるという方法もあります。
かかっているストレスをどのように受け止めるかという観点から治療するなら、相談先は心療内科です。
抜け毛の回復を中心に治療をするなら、皮膚科や薄毛治療専門の病院がよいでしょう。
薬を用いないで、カウンセリングや頭皮マッサージなどで対応するなら、育毛専門サロンで対策していくのもひとつの方法です。
ストレス性の抜け毛は回復可能だと思うことが大事
ストレス性の抜け毛の場合、実は抜け毛自体を悩んで悪化させてしまうことが少なくありません。
なぜ抜け毛が増えているのか、ずっとこのまま抜けていくのかなどと不安に感じることで、余計に抜けていくという悪循環は避けなければなりません。
ストレス性の抜け毛は、ストレスの原因がなくなったり、ストレスを克服できたりすれば、回復の可能性が高い抜け毛です。
「ストレス性の抜け毛はいずれ回復するから大丈夫」と思うことで、ストレスを減らすようにしましょう。
関連記事:「ストレスと抜け毛の密接な関係!どんな影響があるの?」
この記事の監修
EDITORIAL SUPERVISION
株式会社バイオテック
育毛業界で35年以上、脱毛の原因究明に始まる科学的・総合的「育毛用処理剤セット」において、 業界日本初の特許を取得。全国に広がるサロンネットワークとプロの技術、 育毛商品で薄毛・抜け毛にお悩みの方に寄り添い、育毛力を呼び覚ます「スカルプケア」を提供しています。