HAIR GROWTH
発毛・育毛
運動不足だと抜け毛になりやすいとよく言われます。しかし、運動すればそれだけ抜け毛予防になるのかというと、必ずしもそうではないようです。実は、運動はまったくしない場合だけでなく、やりすぎた場合も抜け毛を増やしてしまいます。それなら、抜け毛予防になる運動とならない運動の違いはどこにあるのでしょか? 抜け毛予防になる適度な運動があるなら取り入れてみたいという人も多いはずです。ここでは抜け毛と運動の関係について解説します。
目次
皆さんの運動習慣を調査!
まずは、世間一般の人がどれくらい定期的に運動をしているのかアンケートを取って調べてみました。
【質問】
運動を定期的に行っていますか?
【回答結果】
はい:113名
いいえ:98名
【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年2月23日~2017年2月24日
有効回答数:211サンプル
定期的に運動している人が若干多め
今回のアンケートでは、日頃から運動しているという人がしていない人よりもやや多いという結果になりました。
・週末は外でサイクリングや水泳、スポーツジムで筋トレなどをしています。週に2、3回ですね。(30代/会社員/男性)
・毎日ウォーキングで20分は歩いている。万歩計をつけているので一日1万歩は歩くようにしている。(40代/専業主婦・主夫/女性)
・ヨガを週に1~2回行っています。時間は1時間から1時間半です。他に自宅にてヨガに関連したストレッチなどを毎日行っています。(50代/専業主婦・主夫/女性)
運動を行っているという人には、週に1回程度の人から毎日行っている人まで幅がありました。運動の内容としては、ウォーキングやジム通いが目立ちます。みなさん、自分のペースで生活の中に運動を取り入れている様子がうかがえました。一方、運動はしていないと答えた人のコメントは以下の通りです。
・健康を維持するためにも運動する必要があると思っているが、毎日忙しくてなかなか運動する時間がとれないので。(40代/その他専門職/女性)
・仕事が肉体労働を主としているため、定期的な運動は特にしていない。(40代/会社員/男性)
・小さい子どもがいるので、なかなか運動する時間までとれないです。(30代/専業主婦・主夫/女性)
運動をしていない人のコメントを見ると、「時間がないからできない」「仕事自体が肉体労働だから」という意見が目立ちました。運動はわざわざ時間を作ってやらなければならいと思っている人が多いことがわかります。
アンケートの結果、個人差はあるものの適度に運動を行っている人が多いことが分かりました。ではみなさんが行っている運動は抜け毛予防になるのかどうか見ていきましょう。
抜け毛防止に効果的な運動方法とは
抜け毛や薄毛の原因はAGAや遺伝、男性ホルモン、ヘアサイクルの乱れなどさまざまです。
その中でも良くある原因とされるのが生活習慣の乱れで、生活習慣が乱れると血流の悪化やホルモンバランスが崩れてしまいます。
血流の悪化やホルモンバランスの乱れは頭皮環境悪化の原因になりかねません。
そのほか、栄養不足や誤った頭皮ケアが原因でヘアサイクルが乱れることも。自分が正しいと思っていた頭皮ケアが結果的に抜け毛や薄毛の原因につながる可能性もあるた
め、プロに聞くのが一番の近道です。
薄毛になってきているサイン
一般的に髪の毛は1日50~100本、秋には200本程度抜けるといわれているため、抜け毛があること自体はそれほど心配する必要はありません。しかし、抜け毛で排水溝が詰まってしまう場合や枕に抜け毛がたくさんついている場合には薄毛が進行している可能性も。
また、薄毛が進行しているかどうかを見極めるには抜けた髪の毛をチェックしてみるのもひとつの方法。
髪の毛が細くて短い、毛根がない、毛根に皮脂がついているといったケースはヘアサイクルに異常をきたしている可能性があります。
運動で抜け毛は防止できる?
運動で抜け毛が防止できるかどうかはどんな運動をどの程度行うかが大きく関係しています。
たとえば、ウォーキングやジョギング、ヨガなどの軽い有酸素運動なら、血行を促進するため、抜け毛防止になると言えます。
適度な有酸素運動であれば、ジヒドロテストステロンの生成も抑えられるため、AGAの人にも効果的です。
しかし、厳しい負荷をかけた筋トレなど無酸素運動は男性ホルモンのテストステロンを増やしてしまいます。
テストステロンは5αリダクターゼと結びつくことでジヒドロテストステロンになるため、無酸素運動でテストステロンを過剰に分泌させてしまうと、抜け毛のリスクを高めることになってしまいます。
適度な有酸素運動は抜け毛防止になるものの、過剰な無酸素運動は抜け毛を増加させるということですから、どこまでやるのか加減が難しいと言えます。
また、激しい運動は本人が楽しみながらやっていても肉体的にはストレスになっている場合があります。
たとえば、ジョギングは有酸素運動ですが、どんな天候や体調でも毎日続けると決めてしまうことによってストレスに変わることもあります。
その場合はストレスの影響のほうが強くなり、抜け毛予防にはなりません。
抜け毛防止に効果的な運動方法とは
抜け毛防止のための運動は、基本的に有酸素運動です。
呼吸をしながら行う、リラックス効果の高いヨガやストレッチなどが適しています。
ウォーキングなどもリラックスしながら歩けるのであれば抜け毛防止に効果的です。
しかし、どの運動も正しいやり方と呼吸法で行うことが重要です。
ヨガやストレッチには、上手いか下手かというよりも、どのタイミングで息を吸うか吐くか、どのくらいの速さで身体を動かすかによって効果に差が生まれます。
どんな運動でも、抜け毛予防の効果を引き出すためには、ストレスを感じずにリラックスして運動することが不可欠です。
ウォーキングなどを習慣的に行うときには、あまりルールを厳しくしないようにすることも大事です。
毎日必ず1時間ずつ歩くというようなルールを前もって決めてしまうと、天候が悪いときも疲れがたまっているときも、そのルールに従って運動しなければならなくなります。
それがストレスになり、抜け毛を増やすほうに働いてしまったのでは意味がありません。
週3日以上、体調に合わせてできるだけ長くというような努力目標にして、できなかったときにもペナルティなどを課さないほうが、抜け毛予防には適しています。
運動だけで抜け毛を改善することはできない
運動をまったくしないよりはしたほうが血行はよくなりますが、抜け毛の原因は血行不良だけではありません。
運動をしたからといって必ず抜け毛が改善するとは限りません。
他にも抜け毛の原因になり得ることはたくさんありますから、どんな原因で抜け毛が起こっているのかきちんと見極めて、その原因に合った対策をすることが大事です。
運動を抜け毛予防や改善のためのメインの手段にはせず、リラックス法のひとつとして取り入れるくらいのほうが現実的です。
抜け毛の予防や対策をするなら、生活習慣を見直したり、食事の内容を見直したりすることも必要です。
シャンプーなどヘアケアの仕方が間違っていないかのチェックも欠かせません。
抜け毛予防の原因の数だけ対策の方法もあるため、どんな対策ができるか、気になるものは随時取り入れて試してみましょう。
もし、やってみて効果が見られない場合でも、必要以上に落ち込む必要はありません。
ピッタリの方法が見つかったときに喜べばよいだけで、うまくいかなかったときには次を試してみるくらいの気持ちで行うと、抜け毛を増やさずにさまざまなものを試していけます。
抜け毛の対策や予防方法について
抜け毛や薄毛の予防・対策法としては正しいヘアケアと生活習慣の改善が挙げられます。
以下、それぞれ詳しく解説します。
■シャンプーを正しく行う
シャンプーをする際にはあらかじめ十分に髪を濡らし、お湯でしっかりと予洗いしましょう。
次にシャンプーを掌で泡立たせ、髪と頭皮全体を満遍なく洗います。このとき注意するべきポイントは、爪を立てて洗わないことです。爪を立てると頭皮が傷つく可能性があるので指の腹を使いましょう。
洗い終わったらすすぎしっかりと行います。耳の後ろや襟足、生え際に泡が残らないように注意しましょう。すすぎは「もう大丈夫」と思ってから、プラス10秒ぐらいすすぐことがポイント。頭皮にシャンプー剤が残留して引き起こされる様々なトラブルを防げます。
■頭皮を優しくマッサージする
頭皮が固くなっていると頭皮の血行が悪くなり、髪の生成に必要な栄養が届きにくくなります。
頭皮の血行不良や栄養不足を改善するためには、頭皮マッサージは必要不可欠。ただ、なかなか時間が取れないこともあるためシャンプー時に頭皮マッサージをするのも良いです。マッサージの際は力を入れすぎず、気持ちよく感じる程度の強さで優しく行いましょう。
爪を立てずに頭皮を動かすように指の腹でマッサージするのがポイントです。
■洗髪後はドライヤーで髪を乾かす
洗髪をしたら自然乾燥ではなくドライヤーで髪を乾かすようにしましょう。頭皮が濡れたままの状態だと細菌が発生しやすくなるからです。
ドライヤーで髪を乾かす際のポイントは、髪ではなく地肌を乾かすように心がけることです。同じ場所にドライヤーをあて続けてしまうと、ドライヤーの熱で頭皮を痛めてしまうため注意しましょう。
あらかじめタオルドライをしっかり行っておけば、長時間ドライヤーをあてずにすみます。
■食事や睡眠、喫煙などの生活習慣を見直す
生活習慣が乱れると体全体の血行が悪くなり、抜け毛や薄毛の原因になるケースも多くあります。そのため、血行が良くなるような生活習慣を心がけましょう。
食事でしっかりと必要な栄養をとり、十分な睡眠時間の確保、適度な運動をすることが大切です。
また、喫煙は血行の悪化につながるため、抜け毛や薄毛予防のためには控えた方が良いでしょう。
抜け毛予防のために摂取すべき3つの栄養素
食事やサプリメントなどで髪に必要な栄養素を摂取することも抜け毛や薄毛の対策になります。髪の生成のために必要な栄養素はさまざまありますが、特に摂取したいものはアミノ酸であるメチオニン、亜鉛、ビタミンの3種です。
■メチオニン
髪の毛はそのほとんどがケラチンというタンパク質でできており、このケラチンはアミノ酸の一種であるシスチンなどによって構成されています。
さらにこのシスチンの元になっているのがメチオニンという必須アミノ酸です。
そのため、メチオニンが豊富に含まれている食品を積極的に摂取するのがポイント。
メチオニンは牛肉や鶏肉、カツオ、マグロ、乳製品、大豆製品、ナッツ類などに多く含まれています。
■亜鉛
亜鉛にはシスチンをケラチンに合成する働きがあります。亜鉛が不足するとケラチンも不足してしまい、新しい髪が生えてこなくなってしまうこともあるのです。
また、AGA(男性型脱毛症)の原因のひとつに5αリダクターゼという還元酵素がありますが、亜鉛にはこの5αリダクターゼを抑制する働きがあるといわれています。
男性は積極的に摂取するのが良いですが、過剰摂取は体に有害なことがあるので摂取量には注意が必要。
亜鉛は牡蠣や豚レバー、牛赤身肉、カシューナッツなどに多く含まれています。
■ビタミン
頭皮で亜鉛の働きを補助するといわれているのがビタミンです。ビタミンは体内ではほとんど作られないため、食事やサプリメントなどで摂取する必要があります。ただ、亜鉛と同じように過剰摂取は体に良くないので注意しましょう。
ビタミンの中でも髪の健康に良いとされているのはビタミンB2とビタミンB6です。
ビタミンB2は豚レバーや味付け海苔、アーモンドなどに、ビタミンB6はレバーやまぐろ、バナナなどに多く含まれています。
抜け毛予防でよくある質問
Q.ワカメをたくさん食べたら抜け毛予防に効果ありますか?
昔からワカメは髪に良いといわれており、それは決して間違いではありません。ワカメなどの海藻類には亜鉛やヨウ素といったミネラルだけでなく、ビタミンやカルシウムも豊富に含まれています。
そのため、積極的に摂取した方が良いでしょう。ただし、ワカメなどの海藻類だけを食べたからといって発毛効果や育毛効果があるわけではありません。
Q.ストレスが髪に良くないというのは本当?
「ストレスは髪に良くない」という話を耳にしたことがある人も多いでしょう。正確には、ストレスと抜け毛や薄毛の間に直接の因果関係はありません。
ストレスをため込むことで自律神経やホルモンバランスの乱れ、暴飲暴食や寝不足といった生活習慣の悪化が引き起こされることが多く、間接的には影響を与えているといわれています。
ストレスをため込みがちな人は上手に発散し、バランスの良い食事や良質な睡眠ができるように心がけましょう。
Q.帽子をかぶると髪が抜けやすくなる?
特に暑い季節や運動時などは帽子をかぶっていると汗で頭皮が蒸れてしまいます。
そのため、帽子をかぶっていると抜け毛になりやすいのではないかと考える人も多いようです。しかし、頭皮が蒸れても洗髪時に皮脂をしっかりと洗い流せば問題はありません。
むしろ、紫外線防止の観点からすると帽子をかぶっていた方が抜け毛対策になります。
頭皮は肌の3倍の紫外線を浴びているといわれています。抜け毛や薄毛が気になる人は積極的に帽子をかぶるようにしましょう。
まとめ
運動はうまく取り入れられれば抜け毛予防にプラスになりますが、無理に取り入れるとマイナスに働くこともあります。
運動が苦手でストレスになるというのであれば、無理に運動を取り入れる必要はありません。
たまに硬くなった身体を伸ばすストレッチ程度を取り入れるくらいでよいでしょう。
抜け毛予防や対策は原因に合っていることが何よりも大事です。
専門サロンのアドバイスも受けながら、原因に合った対策をしてみてはいかがでしょうか。
関連記事:「20代男性の抜け毛はなぜ起こる?AGAの原因と対策を知ろう」
この記事の監修
EDITORIAL SUPERVISION
株式会社バイオテック
育毛業界で35年以上、脱毛の原因究明に始まる科学的・総合的「育毛用処理剤セット」において、 業界日本初の特許を取得。全国に広がるサロンネットワークとプロの技術、 育毛商品で薄毛・抜け毛にお悩みの方に寄り添い、育毛力を呼び覚ます「スカルプケア」を提供しています。